冬にしか逢えない支笏湖へ
しこつの森に真っ白な冬がやってきました。
凛とした空気の中、冬だけの愉しみを見つけに
水の謌へ出かけませんか。
しこつ湖でとびきりの「寒い」を楽しむ
支笏湖の温泉力をいただいて健やかに・・・。
あたり一面は真っ白の銀世界。外気が冷たいこの季節、露天風呂でぬくぬく温まりながらの雪見浴は
北国ならではの楽しみです。真冬の温泉で、極上の湯浴みをどうぞ。
寒い季節になるとなぜか「温泉に行きたい」と思う、そのルーツはどこにあるのでしょう。温泉が湧いた記述は、古事記や日本書紀に見られるほど古いもの。7世紀には皇族が有馬温泉へ湯治に通ったとも伝えられています。一般庶民の間で温泉に行くのが盛んになったのは江戸時代のよう。当時、お湯に何らかの治癒力があることはすでに知られており、徳川家康が好んで熱海温泉で湯治を行ったことから、農民、漁民らも激務に耐える身体を維持するケアのため、湯治に通うようになったといいます。彼らにとって温泉地は非日常的なリゾート地であり、東北地方では年末から正月にかけての「寒湯治」が主流でした。北海道で「寒い時期こそ温泉へ!」が定着したのも、自然な流れだったのです。
温泉の湯が湧くための熱源は、主に火山活動をはじめとする地殻変動によるもの。私たちは、地球のエネルギーを直接、温泉からいただいていることになります。泉質が持つ効能や、湯につかった瞬間の心地良さなど多くの要素が、我々を癒してくれるのです。さらに温泉には、日常の場から離れて精神的に解放される「転地効果」があるそう。非日常の空間に身を置くことで、普段感じているストレスが晴れる方もいるでしょう。美味しい食事や人との触れ合い、周囲の自然や美しい景色を目にすることも温泉の付加価値。それらすべてが、本来人間が持つ「自然治癒力」を高めてくれます。身体が整えば精神のコンディションも整い、活力がわくはず。温泉で、元気な自分を取り戻してください。
支笏湖温泉の泉質は、炭酸水素塩泉(旧表記=重曹泉)。神経痛や筋肉痛、皮膚疾患などへの効能が挙げられ、しっとり肌になじむやわらかな質感から「美肌の湯」とも呼ばれています。水の謌の大浴場「しこつ美湯」には、ジャグジーや寝湯、立ち湯など様々なタイプの浴槽と露天風呂が配され、リラックスした時間をお過ごしいただけます。
実際に温泉に入る前に、正しい温浴法を知っておきたいもの。そこで、プロに聞いたノウハウをご紹介します。
このプロセスを実践して身体を温め、温泉の入浴効果をより高めてください。
湯船に入る前にまず、足の先や指の先など心臓に遠い所からかけ湯をし、身体を軽く洗います。こうすることで、全身の血管が広がり、血圧の急激な上昇を和らげることができます。頭も洗って濡らしておくと、のぼせを防ぐ効果があります。
到着してすぐは、移動の疲れや旅の興奮などで、内蔵の働きや体温の調節をする自立神経の機能が安定していません。この状態では、入浴が過剰な刺激となり疲労回復の妨げに。そこで、到着後は一時間程度休息をとり、神経を安定させてから入浴しましょう。
体がお湯に浸かると、水圧によって肺は圧迫され、また皮膚表面の血管や肝臓が押されて血液が大量に心臓に還ってきます。そのため、お湯に浸かる位置をみぞおちの高さまでにしておく半身浴は、体への負担が少なく、おすすめです。
体についた温泉の成分は、入浴後三時間ほどかけて体に浸透します。それなのに、蛇口のお湯を上がり湯にしてせっかくの温泉成分を洗い流してしまうのは、もったいない。水分をふき取る程度にしたほうが効果的です。肌の弱い方だけ真湯を使いましょう。
入浴中は大量の汗をかくため、血液濃度が濃くなり、血管が詰まりやすくなってしまいます。入浴の前後に、コップ一杯(200ml以上)の水分を摂りましょう。イオン飲料にすると、水分・電解質をよりスムーズに補給できます。
入浴により、血液は皮膚表面の血管など、内臓以外の場所に移動しています。そのため、入浴後すぐは内臓の働きも弱くなっています。食事や運動は、入浴後一時間ほど、ゆったり休息してからにするのがベストです。
スノーシューをはいて、
自由自在に森の中を歩こう。
アウトドアシーンで「北海道らしさ」を感じられるのは、夏よりも断然、冬。一面を雪に包まれた銀世界でこそ楽しめるアクティビティが、たくさんあるからです。例えば夏は笹やぶだった場所も、上に雪が積もればスノーシューで自由に歩き回ることが可能。クロスカントリースキーなら、よりスピード感があるので、風との一体感を楽しめるはず。雪が音を吸収する冬の森の中は、人工音が聞こえない静かな世界。まさに貸し切りの雪原で、スノーウエアのまま雪上に寝転んで休憩もできます。運が良ければ、支笏湖の野生動物たちに遭遇できるかも知れません。
冬のアクティビティ ここが楽しい!
休暇村支笏湖と自然公園財団との共同で行なう冬の森の散策ツアーは大きく2コース。七条大滝は車で約15分の場所にあり、厳寒期は滝のしぶきと周囲の岩肌からしみでた水が凍り、2〜3mのツララがカーテンのようになります。また、スノーシューやクロスカントリーを履いての散策では、雪上に残されたリスやシカなどの動物たちの足跡を探すのも楽しいですよ。
冬のカフェで身も心もほっこり温まる
雪化粧をした水の謌に「ウインターラウンジ」がオープンしました。ヘルシービュッフェ「アマム」に隣接するウッドデッキのスペースに、小さくて可愛らしい「ファイヤーストーブ」が登場。防寒具を着けたまま、屋外でホットワインや黒豆茶などの温かいドリンクを楽しんでいただけるスタンディングスタイルのプチ外カフェです。また、プロセスチーズやひと口大にカットしたじゃがいも、お餅などをストーブで焼きつつお試しいただける「ほくほくフード」(無料)もご用意致しました。皆で暖を囲み、手をかざして温まりながら過ごす時間は、この季節ならではの贅沢です。ウッドデッキの前には、足湯「草々の湯」があります。冬期間の利用には防寒具が必要なので、ウィンターラウンジと合わせてお楽しみいただくとよいかも知れません。足湯とホットドリンクで身も心もほっこり。滞在中にぜひ一度お試しください。
初めての冬を迎えた水の謌。温もりが恋しいシーズン、
寒い季節ならではの新メニューやプランをご用意しました。
Wine&Sake
料理茶屋「天の謌」では、彩り鮮やかな旬の和食とともに北海道産の日本酒をお試しいだけます。まずは「千歳鶴」(札幌)「北の錦」(栗山)「国稀」(留萌)の地酒3種を飲み比べられる「利き酒セット」をどうぞ。
3F 料理茶屋 天の謌
水の謌のワインセラーには約150種のボトルワインが常備されています。冬は重厚で芳醇なボルドーワインがお薦め。予算と好みに合った1本をソムリエがセレクトいたします。
Hot Marshmallow
夕食後、客室ラウンジ暖炉前でのお楽しみが「焼きマシュマロ」。鉄の串の先にマシュマロを挿し、焦げないように気をつけながら、薪の火でサッとあぶるのがコツです。優しくふくよかな音色を奏でるハープの生演奏を聴きながら、暖炉の前でくつろいだひとときをお過ごしください。
またラウンジバー「アペ」では、冬のオリジナルカクテル「ほっとリラックス」(900円)をご提供中。レモンジュースにキュールとハチミツを加えたホットカクテルです。店内ほか客室ラウンジ「アペソ」でお楽しみいただくこともでき、おやすみ前のナイトキャップにも最適です。
降り積もる雪のように白いレアチーズケーキ「フロマージュクリュ」(300円)は、函館産クリームチーズと杏のコンポートを組み合わせた、爽やかな口どけのスイーツです。宿のコンセプトに合わせ、水の流れる様がトッピングにイメージされています。
2F スイーツショップ パティシエ・ラボ
Esthetics
冬の冷えや乾燥はお肌の大敵。そこで現在、「ウィンターラグジュアリーキャンペーン」を実施中です。冷え性の方の身体を温め整える「ジンジャーウォームプラン」、乾燥が気になる方向けにはバラの香りのオイルを使う「ローズデトックスプラン」を各コースに+1500円でご提供しています。
● 北海道エステ スペシャルコース
● [フェイシャル] オイルマッサージ
● [アロマボディ] フルボディコース
1F トリートメントルーム ■ご利用時間/PM3:00〜PM11:15(土・日・祝日は深夜0:00まで)
いよいよ、冬将軍がやってきました。これから北海道のもっとも幻想的な季節が始まります。北海道に初めて来た時も冬でした。真っ白な大地に抜けるような青い空。その青い空にキラキラと雪のダイアモンドダストが舞っていました。本当のダイアモンドにも勝るその輝きでした。今回は「寒いを楽しむ」がテーマです。どうせならこの寒さを味方につけて、冬ならではの美しさや楽しみをお届けしたいと思っています。どうぞ、水の謌の寒いを楽しんでください。 (I・O)
零下30℃、厳冬期の旭川近郊で幼少時代を過ごしたため、札幌に住んでからの20年は心底「寒い」と思ったことが一度もない。スノーシューでの森散策は楽しそうなので一度体験したいな。(M・Y)
最北の不凍湖と言われる支笏湖だが、一度凍った知らせを聞き訪れたそこは、水の気配が消え一面白銀、そして風の音だけ。いつかそんな珍しい支笏湖に出会えることも楽しみのひとつ。(Y・S)
「冬が大好き!」だった私が、いつのまにやら「冬は苦手・・・」という人間になってしまった。年をとったせいか、寒さがとても身にしみる今日この頃・・・。でも北海道の冬はいろんなキレイなものに出会えることも昔の経験で知っている。久々に出かけてみようかな?外に。(H・O)